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さまざまな企業のSDGs活動

株式会社日本創発グループ

【株式会社日本創発グループとSDGs】個性豊かなグループ企業と共に「多様性」を楽しみ、創発する社会へ

株式会社日本創発グループ

このページでは、ワン・パブリッシングの事業活動を支えるステークホルダーやパートナー企業様のSDGsへの取り組みを取材し、ご紹介していきます。1回目は、当社の親会社である株式会社日本創発グループ代表取締役社長、藤田一郎氏。
これまでの日本創発グループの歩みや「We Craft Your Imagination.」のビジョンに込めた思いを伺いながら、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、総合クリエイティブカンパニーとしてのSDGsビジョンと、グループ会社の展望についてお話しいただきます。

<プロフィール>
株式会社日本創発グループ 代表取締役社長 藤田一郎
1966年、愛知県名古屋市生まれ。慶應義塾大学を卒業後、野村證券株式会社に入社。退職後は、シダックス株式会社の常務、大新東株式会社では代表取締役副社長、クラウドゲート株式会社にて代表取締役に就任。2017年3月より株式会社日本創発グループの代表取締役社長に就任し、現在私たちグループ企業の数は50を超えている。

お客さまの「心」を動かすのが本来の目的

__本日はよろしくお願いします! まず、株式会社日本創発グループの歩みから教えてください。

「当社は、母体が東京リスマチックであり、印刷の“版”を作る会社からスタートしています。当時のクライアントは印刷会社さんだったので、自分たちが成し遂げた仕事がお客さまの手に渡るまでたくさんの人・企業を経由しなければいけませんでした。いつか、お客さまに直接アプローチできるような事業を……と考えていた頃、オンデマンド印刷が登場し、東京を中心に東京リスマチックの事業が拡大します。オンデマンド印刷の普及により、ダイレクトにお客さまとつながれるようになったのです。この印刷に関する事業が拡大していくにつれ、紙への印刷だけでなくお客さまがつくりたいさまざまなイメージをカタチにして提供できる企業を目指すようになります。そこで、OEMやデジタルコンテンツ、什器の製作会社、製本・印刷会社など、さまざまなコンテンツメーカーと連携し、2015年に日本創発グループを立ち上げました」

__「印刷」と言っても、本当に幅広い印刷物がありますからね。

「そうなんです。紙だけでもたくさんの印刷手法がありますし、Tシャツやお菓子の箱や飲料缶、チョコレートのオリジナルパッケージを作れるDECOチョコ、百貨店や家電量販店の外壁にあるような懸垂幕まで、これらすべてが印刷物です。どんな素材に印刷し、どう表現するのか? そして、誰に届けるのか? 印刷は、ただ形のあるものをつくればいいわけではありません。私たちがこだわるのは、印刷物を通じてお客さまの心を動かすことです」

__印刷は表現手法のひとつということですね。ちなみに、2020年7月に設立された株式会社ワン・パブリッシングは、日本創発グループと学研プラスの共同出資会社としてスタートしました。2022年4月には日本創発グループの子会社となりましたが、設立以降、雑誌や書籍だけでなくデジタル領域でも幅広いコンテンツを提供しています。株式会社ワン・パブリッシングには、どんな期待をしていますか?

「私たちはモノをつくることに対しては自信があります。ただ、クライアントの思いをどう表現するのか、『思いを伝えること』については、まだまだ足りないと感じていました。ワン・パブリッシング(以下、ワンパブ)には、これまで足りなかったコンテンツ部分に期待を寄せています。これまでの印刷技術とコンテンツ力で、さらに事業が加速できると考えたのです。

GetNaviやムー、歴史にエンタメと幅広いジャンルのコンテンツに共通しているのは、読者が喜ぶこと、知的好奇心をくすぐる部分だと感じます。ワンパブが持つ“伝える”力を当グループで活かすことができれば、我々は、お客さまのつくりたいものをさらに解像度高く表現できるようになるはずです」

__「課題を話すだけで、ソリューションを提供してくれそう!」と、心強く感じますね。

「これまでは『イベント出展するから〇〇が欲しい』と販促物がある程度決まっている段階でご依頼をいただいていました。ワンパブがいることで、『新しい商品をPRしたい』とざっくりしたご依頼からでも、プロモーションの設計から販促物のご提案までリクエストにお応えできます。また、SNSやWEB、インフルエンサー活用などメディアを活用した総合的なマーケティングサポートも可能です。今後は、川上から川下、そして分析まで、より多次元で支援できる価値を伝えていきたいですね」

SDGsの中でも重視しているのは多様性

__今回の連載では、ワンパブと関わりのある様々な企業様の「SDGs」の取り組みについてお伺いしています。日本創発グループで大切にしているのはどんなことでしょうか?

「SDGsにある17項目のどれかだけをやればいいとは思っていません。私たちが大切にしているのは、『多様性』です。当グループは、50以上の企業が集まって構成されています。それぞれが、自分の企業にとって重要な課題を考え、実行していかなければなりません。もし、私が多様性を無視したトップダウンな経営をしてしまえば、企業の個性は失われてしまいますよね。それぞれの企業に、あれをしなさい! こうしなさい! とは言いたくないんです。多様性を阻害してしまいますし、自由な発想が出てきませんから。経営者として『ジャンダー平等を実現しよう』『つくる責任 つかう責任』『陸の豊かさも守ろう』は、意識していますが、何を実行するかは、多様性を重視しそれぞれに任せたいと考えています」

__多様性について、社員の方々とはどのように共有しているのでしょうか?

「SDGsの意識がグループ全体に浸透しているか? 多様性を活かした経営が各企業でできているか? と問われると、まだまだ課題が残ります。今は、グループ社内報を通じて伝えたり、身近な話題から『会社ではどんなSDGsが取り組めるかな?』と議題に出してみたり、種まきをしている状態です。しかし、2050年カーボンニュートラルの実現は地球規模でのマスト事項。実現できなければ、会社の存続もおろか地球の存続も危ぶまれます。未来のために今できることを模索しているところですね」

__藤田さんが個人的に取り組まれているSDGsはありますか?

「個人的なところでいうと、最近、ガソリン自動車から水素自動車に乗り換えました」

__おお! すごく素敵じゃないですか! 実際に乗ってみていかがですか?

「正直、とっても不便ですよ(笑)。ガソリンスタンドに洗車しようと入っても『ここは水素ステーションじゃないよ!』って追い払われてしまったり、土日は水素ステーションが休みだったり……。でも対話のきっかけになりますし、少なくとも自分の車は環境に配慮できていると思って運転しています。ただし、水素って生産工程でCO2が排出されてしまうんですよ。それを知ってからは、CO2を排出せずに作れるグリーン水素の取り組みなどにも興味を持つようになりました。水素自動車に乗り換えてから環境について考える時間が増えたことは確かですね」

2021年度のCO2排出量は18万5,000トン

__CO2といえば、印刷でもたくさんのCO2を排出しているイメージがあります。

「紙を作るためには、どうしても木が必要ですからね。ごもっともなご意見だと思います。ちなみに、当グループで年間に排出されるCO2の量がどれくらいあるかわかりますか?」

__ちっとも想像がつきません……!

「数値でいうと、18万5,000トンありました。排出権取引でCO2をゼロにするためには約18億円もかかります。社員からも『そんなに出ているの?』と驚かれた数値でした。今後SDGsの観点からも、大量に使い捨てられるような印刷物を作る仕事はなくなっていくでしょう。しかし、印刷はゼロにはなりません。私たちが取り組んでいくべきは、大切にされる印刷物、家にとっておきたくなる印刷物をつくることだと思っています」

__“とっておきたくなる印刷物”ってすてきですね! きれいなデザインやキャラクターがついたお菓子の缶や箱も印刷物ですからね。我が家にも大事にとってあるものがあります(笑)。

「その時の思い出も詰まっていますからね。他にも映画のパンフレットやアーティストグッズなど、どんな印刷物でもその想いは大切に込めています。エシカルな視点でいえば、購入したモノを長く使うことも大切な考え方です。すぐ捨てられるものではなく、生活に彩りを加えてくれるものを作っていきたいと思います。また近年では、地球環境を守るために紙の代替素材も増えています。卵の殻やバナナの皮、国産の間伐材を使った素材など色々あるんですよ」

__そんな素材があるとは知りませんでした! 選択肢も広がりますね。本当にコツコツかもしれませんが、地球環境にやさしい取り組みを進めていきながら、グループ内でのCO2排出量を削減できると良いですね。

「当グループでのCO2排出量計測は、今後も継続していきます。2022年度は18万5,000トンよりも増えるのか、減るのか、最初の一歩を踏み出したところだと思っています。2050年にゼロにします! と大きな目標を掲げてしまうと、『まだ先だから〜』と余裕を残してしまいます。1年ずつコツコツと今年はどうだった? 来年はどうする? と近い目標から考えていくことが求められるのだと感じます」

多様でなければ、創発はない

__SDGsは2030年までに達成すべき17の目標が掲げられています。日本創発グループとしては、2030年どんなビジョンが広がっているのでしょうか?

「2030年ってそう遠くない未来ですよね、あと8年後のことですから。しかし、コロナ禍で長期目標を立てても簡単に崩れてしまうこと、計画通りに進まないことも実感しました。先ほども言ったように、私たちができるのは、コツコツと目標を積み上げていくことでしょう。その積み重ねた結果が2030年につながると信じています。アジャイル開発のようにみんなで知恵を出し合い、高めあっていくことで思ってもいなかった答えにたどりつけるとも思います。目標を定めない、ダイバーシティの中で新しい価値を生み出す、まさに創発なんですよ」

__SDGsが目指す『誰一人取り残さない』ともつながりますね。

「今はまだ種まきをしている状態です。どんな花を咲かせるのか、どんな実をつけるのか、各社がそれぞれの思いを持って、育てていく必要があります。多様性を実現させるためには、コミュニケーションが大事とよく言われますが、ただ言葉を発するだけでなく、理解し合うことが大切だと考えています。社員には、会社にいる意義みたいなものを感じてもらえたらうれしいですね。自分が『創発』と名付けられた、多様性を重視する企業で働いているんだと理解するだけでいいかもしれません。そうすればその思いが、少しずつ栄養となり、2030年、さらに2050年にどんな花が咲くのか楽しみに思えてくるはずです。すべてのグループ企業に意義がある、すべての社員にも存在価値がある、『どうして自分はこの会社で働いているのか?』と自然と考え、理解していくことができればいいですね」

__まさに創発ですね。最後になりますが、今後の目標を教えてください。

「印刷業自体とても古い業界です。私たちが掲げるビジョン“We Craft Your Imagination.”にも繋がりますが、印刷業界にも新しい社会的な価値を生み出していきたいと思っています。多様な価値観を持った企業が集まり、自由な発想ができれば、思ってもいなかったアイディアでSDGsに取り組めるかもしれません。グループ企業の数社だけが頑張ればいい、SDGsの取り組みは他社におまかせではなく、多様性を大切にしている私たちだから生み出せる創発に期待したいと思います」

企業情報

印刷事業を中心に、プランニングからコンテンツ制作まで専門分野を活かした幅広い事業を展開。「We Craft Your Imagination」をビジョンに掲げ、お客さまの思いをカタチにする総合クリエイティブカンパニー。

日本創発グループのSDGsポリシー

  • 「多様性」の価値を創造する
  • 印刷物に想いを込め、「つくる責任」を果たす
  • 公平で平等な「ダイバーシティ」の中で新しい価値を生み出す