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さまざまな企業のSDGs活動

森永製菓株式会社さま

【森永製菓株式会社とSDGs】時代が変化しても変わらない、社会に貢献したいという想い。 消費者とともに課題に向き合い、笑顔があふれる未来へ

森永製菓株式会社さま

本企画では、株式会社ワン・パブリッシング(以下、ワンパブ)と関わりのある企業のサステナブルな取り組みについて、インタビューを通して紹介します。第11回は、森永製菓株式会社です。

森永製菓といえば、『森永ミルクキャラメル』や『チョコボール』、『ハイチュウ』をはじめとした、豊富なラインナップの商品を製造・販売している企業です。誰もが1度は食べたことのあるような人気ブランドを多数手掛ける森永製菓ですが、実はSDGs達成に向けた取り組みにも力を入れているそう。今回は、執行役員でサステナブル経営推進部長の兵頭輝司さん、コーポレートコミュニケーション部 広報グループの渡辺啓太さん、マーケティング本部 広告部の二宗瑞季さんに、「森永製菓のサステナブルな取り組みと、これから目指す姿」についてお話を伺います。

<プロフィール>
森永製菓株式会社 執行役員 サステナブル経営推進部長 兵頭 輝司
1986年入社。京都支店、大阪量販支店にて卸店、小売業への営業活動を経験。1996年本社営業企画部に異動、商品企画及び販売戦略立案に従事。その後も支店、本社にて営業業務を歴任。2013年関西統括支店長、2016年本社・菓子食品営業部長、2018年首都圏統括支店長を経て、2021年新設されたサステナブル経営推進部長に就任。企業理念に基づき、ESGの視点で統合マテリアリティを特定、その実現にむけた目標・KPIを設定し、サステナビリティ課題の解決にむけ各部門の支援と取組み推進に従事している。

森永製菓株式会社 コーポレートコミュニケーション部 広報グループ 渡辺 啓太
2009年に入社。名古屋支店の営業として経験を積んだのち、2012年に新規事業担当部署に異動。100個からオリジナルデザインのハイチュウ等が作れる法人向けお菓子製作サービス「おかしプリント」事業の立上・拡大の他、店舗事業やスマホアプリの開発等、様々な新規事業を手がける。2023年4月より現部署に異動し、全社の広報担当としてPR活動や取材対応を実施し、1チョコ for 1スマイルの活動等を通じたコーポレートブランディングも担当する。

森永製菓株式会社 マーケティング本部 広告部 二宗 瑞季
化粧品会社にて営業職とマーケティング職を経験後、2021年4月に入社。SNS公式アカウントや自社サイト等オウンドメディアの運用管理や、菓子の広告戦略立案に従事。SDGsが楽しく学べる「モリナガ・サステナブル」や、商品を活用したおうち時間をより楽しくするアイデアが満載の「おうちでたのしくすこやかに」等のサイトの企画・運営を担当。世の中の動きを捉えた内容でお子様との接点拡大や、森永製菓ならではの方法でお子様の学びの場の提供等に努めている。

2030年、森永製菓はウェルネスカンパニーへ

-はじめに、現在の事業内容をお聞かせください。

兵頭「森永製菓は1899年に創業した総合食品メーカーです。キャラメル、ビスケット、チョコレート等の菓子、ココアやホットケーキミックスなどの食品、アイスクリームの冷菓、ゼリーの健康飲料、また通販専用のヘルスケア商品等の製造販売を行っています。「inゼリー」や「ミルクココア」などカテゴリーナンバーワンを誇る商品をいくつも扱っています」

-森永製菓といえば、『森永ミルクキャラメル』や『チョコボール』、『ハイチュウ』なども有名ですよね。製菓を中心にさまざまな事業を展開されている中で、現在特に注力されていることはありますか?

兵頭「事業単位では『inゼリー』を中心としたin事業、アメリカで主にハイチュウの販路拡大を目指す米国事業、健康食品などを扱う通販事業、アイスクリームを扱う冷菓事業、この4つの事業を拡大するために力を入れています。また、会社全体としては『森永製菓グループは2030年にウェルネスカンパニーへ生まれ変わります』というビジョンを掲げて、事業の構造改革などを推進中。当社が定義する『ウェルネスカンパニー』とは、顧客・従業員・社会に心の健康、体の健康、環境の健康の3つの価値を提供し続ける企業です」

100%持続可能な原材料の調達を実現するために

-では早速、御社のSDGsに関する取り組みについてお伺いします。事前にホームページを拝見したのですが、御社は原材料の持続可能な調達やパッケージ素材への配慮、ホームページを用いた子ども向けコンテンツの発信など、多岐にわたる活動をされているのですね!何かスタートのきっかけなどがあったのでしょうか?

兵頭「当社は1899年の創業当時から、利他の精神を大切にし、社会への貢献を強く意識してきました。多くの人に栄養価の高い食品を届けたいという想いから事業が始まり、1904年の段階で、工場の従業員に気持ちよく働いてもらうために清潔な制服の支給を開始しました。1919年には、当時まだ一般的ではなかった8時間労働制を取り入れ、健康保険組合と厚生年金基金も早い段階から運用を開始。今では当たり前の行事となっている「母の日」も、1937年の「森永母の日大会」がきっかけで広がるなど、「誰かのために」という考え方は、当時から普通だったんです。今は製薬業を行っていませんが、1944年に日本で初めてペニシリンを大量生産したのも森永製菓です。このように、弊社は創業当時から様々な分野で社会貢献をしてきたという背景もあり、それが今も当社の文化として根付いているんだと思います。結果、現在も持続可能な社会に向けた課題解決に積極的に取り組んでいるというわけです」

-次に、チョコレートなど、お菓子の原材料面の取り組みを教えてください。

兵頭「当社の中で重要度の高い、カカオ豆、パーム油、紙の3つの原材料において、2030年までに持続可能な調達を100%とすることを目標としています。特にガーナをはじめとしたカカオ豆の原産地は貧困が深刻で、児童労働が行われている地域もあります。また、過剰な森林伐採による環境破壊も問題。そこで当社は2020年から、カカオ生産者の生活改善と環境保護に取り組む「ココアホライズン財団」が認証したカカオ (※1) をバリーカレボー社から仕入れています。また、パーム油に関しては、原産地である東南アジアの国々で深刻化している過剰な伐採や人権問題の解決に貢献するため、RSPO認証 (※2) を受けたパーム油の調達への切り替えを進めています。商品パッケージ等に使用している紙についても、FSC認証紙 (※3) や再生紙を使用することで、環境へ配慮した原材料調達を目指しています」

(※1) 「ココアホライズン」とは、NPOである「ココアホライズン財団」によって運営されている非営利のプログラム。この財団の認証基準を満たすカカオを使用することにより、カカオ農家の繁栄、森林伐採の削減、児童労働の撲滅に貢献することができる。
(※2) 世界自然保護基金を始めとする団体が運営している非営利組織で、持続可能なパーム油の生産と利用を目的としている。生産段階、サプライチェーン企業向けの2種類の認証制度を設けている。
(※3) FSC認証紙は、環境や地域社会に配慮して適正管理された森林木材による製品であることが証明された紙。

消費者とともに、カカオの国の子どもたちの未来を応援する

-森永製菓のような大きな会社で、主要な原材料の調達を100%持続可能にするということにはすごく大きな意味がありますね。カカオ豆に関連して、2008年に「1チョコ for 1スマイル」の取組が始まった経緯についても教えてください。

渡辺「カカオが栽培されている赤道近くの国々では、多くの子どもたちが十分な教育を受けることができない、貧困で働かざるを得ないという問題を抱えています。その事実を知った1人の社員が何かできないかと考え、企画したところから『1チョコ for 1スマイル』の取組は始まりました。カカオの国の未来を担う子どもたちの教育環境、児童労働問題を改善するために、商品売上の一部を使って支援を行うことが主な活動内容です。年間を通して行っている寄付に加えて特別期間を設け、対象商品1個につき1円を寄付する消費者参加型のキャンペーンも実施していて、2022年度までの累計寄付金額は約2.9億円にのぼります」

-チョコレートを購入することが、カカオの国々の教育環境や児童労働の改善に繋がるというのはとても素敵ですね!子どもたちでも、取り組みやすいなと感じました。

渡辺「まさにその通りで、単に事業利益の一部を寄付するだけではなく、消費者参加型にすることを大切にしています。気軽に参加ができる企画を継続することで、多くの人にカカオの生産国が抱える問題を知ってもらうということが目的です」

子どもたちが“自分ごと化”できる学びの提供を目指して

-今の時代、「SDGs」に関心を持つこと、そして理解を深めることは子どもたちにとっても非常に重要ですよね。SDGsに関するコンテンツを子ども向けに発信するホームページ「モリナガ・サステナブル 笑顔を未来につなぐプロジェクト」を事前に拝見させていただきました。コンテンツ制作の上で心がけていることなどはありますか?

二宗「コンテンツ制作の上で心がけていることは3つあります。1つ目は、楽しく学んでもらうこと。 “森永製菓だからこそ出来ること”として日常で子どもたちの近くにある当社の商品を通じて、サステナブルを楽しく“自分ごと”として捉えるきっかけを作りたいと思っています。その実現のために、クイズやマンガ、ゲームといった子どもたちが興味を持ちやすい形のコンテンツを作成するようにしているんです。2つ目は、継続的に学んでもらうこと。定期的にサイトを更新し、1か月に1回は新しい情報がある状態を作る。そうすることで、継続的に向き合わなければいけないSDGsに関して、学び続けてもらうことができると考えています。3つ目は、参加型にすること。そのために、夏休みや冬休みのタイミングで自由研究の応募などのキャンペーンを実施しています。企画に参加することが、自分の言葉で表現をする、周りの人と意見交換をするなどのきっかけになれば素敵ですよね。このように、“森永製菓だからこそ出来ること”として日常で子どもたちの近くにある当社の商品を通じて、サステナブルを自然と楽しく自分ごととして捉えるきっかけを作りたいと思っています」

-素晴らしいですね。自由研究の募集を行っているとのことですが、これまで印象的だった応募作品はありますか?

二宗「そうですね、印象的なものはたくさんあるのですが、最近の応募ではプロセスにまでこだわったものが多いと感じます。具体的には、単に食べ残しや飲み残しを減らすというだけではなく、その過程でオリジナルのお菓子にリメイクして周りの人にシェアする、といったものです。子どもたちの独創的で楽しいアイデアを見るのが毎回本当に楽しみです」

-これまで持続可能な社会に向けた様々な取り組みについてお話いただきました。最後に、森永製菓が目指す姿について教えてください。

兵頭「サプライチェーン(製品の原材料の調達から生産、加工、流通、販売に至るまでの一連の流れのこと)全体で、課題に取り組んでいくことが大切だと考えています。本日お話しさせていただいた原材料の調達をはじめとし、サプライチェーン全体で意識的に持続可能な選択をすること。さらには、お客様、当社の従業員、取引先の方々、株主や投資家の方々が一体になって、地球環境や社会問題の解決に少しでも貢献していきたいということが1番の目標です」

-サプライチェーンが一体となることで、より多くの課題に目を向けることができそうですね。本日は、ありがとうございました。

企業情報

1899年創業。国内では、菓子食品事業・冷菓事業・in事業・通販事業、海外では米国事業を中心に、主に食料品製造事業を営む。
「森永製菓グループは、世代を超えて愛されるすこやかな食を創造し続け、世界の人々の笑顔を未来につなぎます」をパーパスに、心と体をすこやかにする食を創造し、誰もが笑顔で過ごせる持続可能な社会の実現に貢献することを目指している。